水木しげるのラバウル戦記
ちくま文庫より1997年より第一刷発行
こちらはBOOK・OFFにて、中古で560円でした。
定価は950円と記載があります。
BOOK・OFFにしては高額でしたが、何だか惹かれるものを感じたので購入!
なんと、前の所有者による書込みや、無造作に引かれた線が!!
書き込みがあってもこの価額なのかー!
前の持ち主、絶対変な人だよね!まあ私も人のこと言えないけどさ😁😁
あらすじ
太平洋戦争の激戦地ラバウル。
水木二等兵は、この戦闘に一兵卒として送り込まれた。
彼は上官に殴られ続ける日々を、それでも楽天的な気持ちで過ごしていた。
ある日、部隊は敵の奇襲にあい全滅する。
彼は、九死に一生をえるが、片腕を失ってしまう。
この強烈な体験が鮮明な時期に描いた絵に、
後に文章を添えて完成したのが、この戦記である。
終戦直後、ラバウルの原住民と交流しながら、
その地で描いた貴重なデッサン二十点もあわせて公開する。
ラバウル戦記、裏表紙より引用
るっかさんの感想
全ページに水木先生によるイラストがあります。
絵のタッチが今とは全然違い、普通のデッサンです。
なかなか貴重なものを見れたな。よかったな。というのが所感です。
「絵を見ると、当時のことを思い出す。人間の脳は不思議なものである。」
という言葉があります。素直な言葉で、随筆のように綴られているので、読んでいて苦痛にはなりませんでした。
過酷な環境にありながら、どこか楽観的で、置かれた情況を俯瞰しているように感じられました。
随分昔のことを回想されているからでしょうか?
とにかく、この男は只者ではないなー。と関心したのであります。
敵に見つからぬよう、夜明かりなしでひっそりと船で移動する時の不気味さ。
頼みは月明かりだけ。
かと思えば美しい自然に時には慰められ、心が軽くなる。
人の心とは不思議なものだ。
自然とともに暮らす原住民と水木先生は仲良くなり、終戦後二十数年たって、
ようやく彼に会いにいくのである。
自然が豊かな楽園でのんびり暮らすのも悪くはない。
もちろんマラリアの心配はあるけどさ。
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