17歳のカルテ/アンジェリーナジョリーが!!

17歳のカルテ



17歳のカルテ


アメリカ・ドイツのヒューマン映画
2000年公開
監   督:ジェームズ・マンゴールド
脚   本:ジェームズ・マンゴールド、リサ・ルーマー、アンナ・ハミルトン
原   作:スザンナ・ケイセン「思春期病棟の少女たち」
主な出演者:ウィノナ・ライダー、アンジェリーナ・ジョリー




ルッカさんのレビュー




👄👄👄👄




唇4つ!!







こちらは約18年前の作品ですね。

アンジェリーナ・ジョリーの出世作とのことで、今更の鑑賞です。

主演のウィノナ・ライダー、ショートカットがボーイッシュで素敵!!

アンジェリーナのリサ役のハマりっぷりがすごい!そして若い!!

この映画がアンジェリーナの出演作で一番好きかもしれません。













少し鬱気味で派手さの無い映画ではあるけれど、女の子たちの演技が素晴らしく、じわじわくるヒューマンがお好きな方にはオススメです!!

ジョリーは本作で アカデミー助演女優賞、ゴールデングローブ賞助演女優賞、

全米映画批評家協会賞新人賞を受賞!!あっぱれ




彼女が演じたリサという女性は、精神科病棟のボス的存在。

本作で「アンビバレンス」というキーワードが出てくるのですが、彼女はアンビバレンスでエキセントリック。ツンデレな要素もあり、日本のアニメで例えるならば、劇場版のジャイアンなのだ。

時に乱暴で、時にものすごーーーーく優しい。劇場版だと妙に優しく情に厚いジャイアンを思い浮かべずにはいられない。

つまりはツンの部分があるからこそのデレの時の受け手の心の緩みは否めないということか。

わかるような、わからないような。

とにかくリサは魅力的なのである。

彼女の境遇に関しては7年間精神科に入院しているということくらいで、入院した経緯なんかは特に触れられていない。しかし、彼女の人となりや雰囲気でなんとなく彼女の孤独や苦しみが十分伝わってくる。

唇と瞳が口よりも語る。という感じかな。。。






ウィキペディアによると。。。


この映画はウィノナ・ライダーが原作に惚れ込み映画化権を買い取って製作総指揮も兼任した作品であるが、当時新人であったアンジェリーナ・ジョリーの方がそのエキセントリックな役柄から注目され、ウィノナ・ライダー自身はまったく注目されなかった。

という余談がありますが、ウィノナ・ライダーももちろんすばらしい。

大きな瞳が印象的ですな。




前置きが長くなりましたが、あらすじをさっくりいってみよう!!

物語の舞台は60年代後半のアメリカ。ベトナム戦争中。ちょうどオジーオズボーン率いるブラックサバスがデビューした頃である。

スザンナ(ウィノナ・ライダー)はある日突然アスピリンと酒を大量摂取。世間体を気にする両親に精神科病棟に放りこまれる。入院。

いきなりのことに戸惑うスザンナ。

待ち受けるウーピーコールドバーグ看護師。

女性のみの病棟で、同じ年頃の若い女性患者がたくさんいる。

患者たちは皆色々な問題は抱えているものの、スザンナは病棟での生活に安息し、そこで生きる少女たちと交流を深める。友情が芽生え、そこが自分の居場所であるかのように思うようになる。









当時、誕生日抽選という徴兵システムがあったようで、テレビで誕生日抽選の中継が放送されていた。あろうことか、スザンナのボーイフレンドのトビーが誕生日抽選でビンゴしてしまう。




調べてみたところ、当時のアメリカではそのような抽選が実際に行われており、抽選で選ばれてしまうと、兵役にいくか、カナダに逃亡するかが主な選択肢であったという。




時代ですな。オジーがお怒りになるのも当然である。

程なくして、トビーはスザンナのもとを訪れる。

リサはトビーとスザンヌを二人きりにするため、看護師の巡回を邪魔するが、突破されてしまい、部屋でいちゃつく二人の部屋に看護師が訪問。何とも興冷めである。

二人は気を取り直して外で話をするのだが、トビーは徴兵を免れるため「カナダに逃げる。一緒に行こう。」と誘うが、スザンナはここが自分の居場所であると誘いを断ってしまう。









リサはアイスクリームカフェで、スザンナを傷つけ自殺未遂に追い込んだ原因と思われる一家に毒を吐き、スザンナを庇ったりもする。

夜にこっそり落ち込んでしまった友人を元気づける為、「ダウンタウン」という曲をギターででたらめに弾き語る。

自然な歌声が印象的であった!!いい曲なので要チェックだ!!エンディング曲にもなっている。

この辺でリサのアンビバレンスっぷりが発揮されている。

女子寮にいるような錯覚にさえ陥りそうだ!!









ある日、スザンナとリサは病棟を脱走し、退院した友人のアパートを訪れる。

リサはそこでその友人を追い込むような発言をし、朝起きると友人はすでに自殺して亡くなってしまっていた。

戸惑うスザンナに対し、リサは「金を持ってずらかろう」と冷たく言い放つ。

そこで二人は決別し、スザンナだけは病院に戻る。

スザンナはリサがいないと寂しいが、ほっとする。。。と密かに感じる。

と、同時に「境界性人格障害」と診断されたことを受け入れ、治療に取り組む。

社会復帰を目指した。









スザンナの退院が決まるころ、リサがようやく病棟に帰って来るのだが、リサは瞳の輝きを失っていた。

スザンナ退院の前夜、リサは入院患者たちを集め、スザンナがつけていた日記を大声でよむ。スザンナは眠っていたが、異変に気付き、リサたちのもとへ。リサはスザンナが客観的に他の入院患者について考察し、書き留めていた内容を暴露し、「退院が決まった途端、上から目線かよ!!」などと罵倒する。

それに対しスザンナは、「お前はもう死んでいる」的なことを言い放つ。

思いがけなく的を得たことを言われ。泣き崩れるリサ。

このシーンは圧巻である。



細かい台詞は忘れましたので、かなりさっくりですみません




翌朝、ベットに縛られ身動きがとれないリサの爪にスザンナはマニキュアを塗る。

静かに泣くリサ。




じわじわ来ますね。




そして病院を去るスザンナ。

彼女は車の中で「自分が壊れているのか。世界が壊れているのか。」

などと考察する。




私は個人的に両方ちょっぴり壊れているのではないかと思う。

所謂、「コワレモノ」だ。

17歳。壊れやすいお年頃です。だけど、とても素晴らしい時間。




少女たちの葛藤と成長を描いた本作。テーマは重めですが、ファッションや雰囲気なんかもオシャレ。なんといってもリサが印象的でした!!




読んでくれてありがとう!!

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